世界保健機構による高血圧基準の変更とミカルディス

高血圧の診断基準は1978年の世界保健機構(WHO)の基準が日本でも適用されていましたが、1999年2月に世界保健機構と国際高血圧学会(ISH)により、高血圧の定義が変更され、収縮期血圧が140以上、拡張期血圧が90以上となりました。これは世界保健機構に寄せられた様々な研究の結果から、従来の基準血圧よりもっと低い血圧に保った方が、脳卒中や心臓病のような高血圧による合併症予防に有効であることが明らかになってきためです。

高血圧の治療薬である、ミカルディスは血管内のアンジオテンシン受容体に作用して昇圧物質アンジオテンシンIIの血管収縮作用を抑え、血圧を下げるアンジオテンシンII受容体拮抗薬としての効果があります。さらにミカルディスの排泄経路は肝臓から胆汁と一緒に排泄され腎臓排泄を経由しない、ほぼ100%の割合で胆汁分泌となりますから、腎臓機能障害をもつ患者へも投薬しやすく、強力に丸1日間にわたって降圧効果を持続するという特徴を持っています。

また、ミカルディスはその有効性を検証するために多くの臨床実験が実施されています。「PROTECTION」臨床試験や、心血管イベントの高リスク患者を対象に、ARBのミカルディスとアンジオテンシン転換酵素(ACE)阻害薬のラミプリルの併用群、とそれぞれの薬の単独投与群との間で、心血管保護効果を比較検討する、大規模臨床試験ブログラム「ONTARGET」など被験登録者は合計で58.0000人を超えています。2008年3月に発表された、その膨大なデータからはミカルディスの方が降圧効果の優位性を示す結果となっています。さらに、アンジオテンシンII受容体拮抗薬ロサルタンと比較した場合でも、降圧作用を超えた蛋白尿を減らす腎臓保護効果があることが示されています。